ご無沙汰しております。
忙しい日々が続き、MMD廃4に間に合うか危ぶまれましたが、どうにかUGSFアニメ化計画作品の第四弾を発表しました。
この作品はUGSFアニメ化計画第一弾のスターブレード・ジ・アニメーション-オペレーション・プロミネンスのフルボイス化、戦闘シーンのブラッシュアップ、ドラマパートの追加をしたリメイクですが、あの時やりたくても出来なかった事をすべて出し切れたのではないかと思います。
シリーズ最大のテーマである、銀河連邦においてはマイノリティである外宇宙人種ボスコニアンはどう生きるべきなのか、社会はどう受容するべきかという問いかけもより率直に表現できたと自負しております。
現実世界の社会においてもマイノリティへの配慮はどこまでが適切なのか……どこまでが不寛容とされるのか、どこまでが適切な配慮なのか、どこまでが過剰な配慮となるのかと言う議論はしばしば感情論も入り混じり、今後変容していく社会の重要なファクターになっているのではないのでしょうか。
すでにご存じの方もいらっしゃると思いますが、私の場合、ASD・ADHD・LD・ディスレクシアと4つのハンディキャップを同時に背負っている他、戸外に出るだけで体調が崩れる難病で自宅外への出勤は週二日が限度という状況に陥っているいわゆる社会的マイノリティです。
その為、就業や社会参加にも一般人に比べて大きな足枷をはめられているのですが、今の日本ではそれらを許容する企業は少なく『まだ日本はマイノリティへの配慮が足りていないのでは』と思う事もあります。
その一方で、今既に行われているASD・ADHD患者への配慮が過剰配慮だと主張する人もいるので、私が生きている間に最適解が導き出されるのか非常に気になる所ではあります。
ヒロインのリリカ達、純血のボスコニアンは戦闘民族であり、銀河連邦では恐怖の対象と見做されています。
また、外見こそ地球人の女性に似ていますが、内面的性別はむしろ男性に近く、社会適応も難しいというハンディがあります。
地球人の尺度で作られた社会でどう生きるべきか、リリカ達は悩みますが、実際のUGSF世界でも同じように銀河連邦に帰化したボスコニアンは思い悩む事は多々あったのではないのでしょうか。
実際に私の友人・知人でも外見は男性でも内面的性別が女性と言ういわゆるトランスジェンダーで思い悩難でいる人が何人もいます。彼・彼女達の生き辛さを解消するには社会が寛容に変革されていくしかないのですが、それについても配慮不足を叫ぶ声や、逆に過剰な配慮が過ぎると言う声があり、これも長期的に取り組むべきファクターだと思います。
私がUGSFアニメ化計画や星降る宙のダンデリオンでボスコニアンにフォーカスをあてているのは、そうした当事者たちの思いに触れる機会があり、似た境遇にある単一性別のボスコニアンの姿を見出したところにあります。
誰もが納得いく、最適化された寛容な社会が21世紀中に実現する事を、今は祈って止みません。